大坂なおみ選手の「うつ」告白について(前編)
大坂選手の「うつ」告白は、多くの人を驚かせたのではないでしょうか。
誰もが「SOS」を出せる社会が理想なので、一流プレイヤーの「うつ」告白は社会的にも意義があると感じます。
一方、一流プレイヤーだからこそ本来果たすべき義務もありますのでルール作りと説明が大切になってきます。
大会主催者側は、スポンサー、選手、テニス業界(ファン)の繁栄のためにも、大坂選手が感じている「選手の心の健康」について真摯に向き合い、再び大坂選手が、試合後の会見に応じられるようしっかりしたルール作りと説明を期待しています。
この件は、一般企業にも当てはまると思います。
一昔前、「新型うつ」が話題になり、第三者からみると「わがまま」にみえても本人からすれば真剣に悩んでいることも多いのです。
そうは言っても限度がありますし、明らかにメンタルを逆手にとる人がいることも否めません。
人事担当者は判断が難しいのではないでしょうか?
実際、「新型うつ」が話題になったころ、部下の指導に悩む上司も増えました。
最終的には、メンタルヘルスの基礎知識を学ぶことと法律用語で「社会通念上相当」かどうかが問題となります。
その前に、しっかりした職場のルール作りが重要となってきます。
社会保険労務士・精神保健福祉士 鈴木健一